赤点さよなら

みなさん、おはようございます。

実は高専出身のこだまんです。

ぼくが学生だったのはもう20年くらい前の話ですが、そのとき、物理の先生(教授)にめちゃめちゃすごい先生がいました。

研究者としての名は知れ渡っていなかったと思いますが、武術ではその名を轟かせていたような先生です。

過去にはノーベル賞を目指して頑張っていた時期もあったそうですが、途中で諦めたとおっしゃっていました。理由は忘れました……。

そんな先生の物理の授業は独特で、まあお世辞にも教え方が上手いとは言えませんでした。

先生はめちゃめちゃ理解しているけど、学生に教えるのが下手という「教授あるある」な先生でした。

よくあることです。

ぼくが学生の頃は、まだ赤点が50点の時代で、テスト前はみんな留年しないように、必死こいて徹夜で勉強していました。

で、問題のその物理。

このテストがまた独特で、問題は先生の手書き(字が読みにくい)で、問題数は4問と決まっていました。

100点満点なので1問25点です。

普通ならもっと問題数が多くて、難しさに応じて点数配分があるじゃないですか。

そんなの一切なしで一律25点なんですよ。

しかも、問題がこれまたけっこう難しいという……。

普通に考えると赤点を免れるためには、最低2問は解けないとアウトです。

でも、その先生は独自に編み出した『ものすごい式』を使って採点をしていました。



出来の悪い学生に下駄をはかせるための式とは?


その先生は昔からずっと、その4問スタイルを貫いていて、あまりにも学生が解けないもんだから、そのままだと赤点者続出になってしまうことを危惧したんでしょう。

出来の悪いおバカな学生ほど、高い下駄を履かせるための式を発明されていました。

その式とは

10√x

です。

下駄を履かせる式
なんてシンプルで美しい式なんでしょう。

感のいい方はもうお分かりですね。

そうです。

1問解ければ25点なので、「x」に25を代入すると50点になり、赤点は免れます。

2問解ければ70点。

3問解ければ86点。

4問全問正解すればちゃんと100点に収まります。

ものすごい式です。

ただただ、感動します。

この式プラス、答えが合っていなくても途中まで考え方が合っていれば、それに応じて点数をもらえたので、ぼくは追試を受けたことは一度もありませんでした。

今、高専は赤点60点になっています。

留年者を出さないためにも、全国の高専の先生にこの式で採点してもらいたいです。

いや、むしろ高専とか関係なく、全国の学校で採用してもいいと思います。

勉強嫌いの子へのご褒美です。

誰だって点数高い方がうれしいじゃないですか。

先生、どうですか?