7〜8年前、仕事のことで非常に悩んでいる時期がありました。自分の本心とは裏腹に開発プロジェクトが進みイヤイヤ仕事をしていた時期です。
その頃は会社に行くのも億劫で、帰りの車の中では、このまま車ごとどこかに突っ込んで、この世から去ってしまったほうが楽なんじゃないかと頭をよぎることが何度もありました。
今考えると、相当気が滅入っていたんだろうなと思います。鬱状態にあったのは確かです。
病院に行けば鬱病と診断されていたかもしれません。
そんな毎日に疲れてお酒に逃げていたこともありました。でも、このままではいけない、何とか現状を改善したいと思い、精神科に行くのは抵抗があったので、知り合いのツテで、あるお寺に出かけました。
そこで、お寺の先生に今の心の状態についてとか、仕事の悩みとかを小1時間くらい相談したあと、色々とアドバイスをもらい、最後におみくじを引きました。
そのおみくじは、よくある大吉とか小吉とかが出るものではなく、人生のアドバイス的なものが出るちょっと変わったおみくじでした。
なんでも自分が今1番相談したいことを思いながら引くと、その回答的なおみくじが出るのだとか。
半信半疑で「どうやったら今の精神状態から抜け出せるのかアドバイスをください!」と念じなら引くと、『7日間の行をしなさい』というおみくじが出ました。
「行」とは修行みたいなもので、何かに7日間取り組めばよいとのこと。掃除とかでもよいとのことだったので、ぼくは「自宅のトイレ掃除」をすることに決めました。
それから家に帰って毎朝5時に起きて、家族がまだ寝静まっているなか、せっせとトイレ掃除をやりました。
毎日やっていると、不思議と色々なことに気付かされて感謝の気持ちが湧いてきました。
毎日やっているとトイレは綺麗になって直ぐに掃除が終わるようになったので、普段やらないようなところをやろうと思い水タンクを開けました。
開けてビックリ!タンクの中は黒い水垢がびっしり着いて汚れていました。
その水垢を掃除しながら思いました。
「これは自分の心に付いた垢だ。知らないうちにこんなに垢が付いて汚れてしまっていた。この垢を落とせば心の垢も落ちるだろう。」
そんなことを考えながら、必死に掃除をしました。
「これは自分の心に付いた垢だ。知らないうちにこんなに垢が付いて汚れてしまっていた。この垢を落とせば心の垢も落ちるだろう。」
そんなことを考えながら、必死に掃除をしました。
それから7日が経ち、プラス1日トイレ掃除をして、ぼくの行は終わりました。
妻は「トイレがいつもと違う空気でキラキラ光って見えた」と言っていました。
毎朝トイレ掃除をやっていると、段々と心が軽くなっているような感じがありました。
トイレ掃除を通していろんなことに気付かされて自分は幸せなんだと思えたことが良かったのかもしれません。
「行」を終えてからは前のようにネガティブな考えは持たないようになっていました。
家族からも顔色が変わったと言われたので、トイレ掃除を毎朝5時に起きて8日間やったことでモヤモヤした霧の中から抜け出せて心が晴れたからだと思いました。
そのときに、「トイレ掃除は心の掃除」だなと思いました。
あの頃は本当に精神的に辛かったけど、今振り返ってみるとトイレ掃除を通じて自分をステップアップさせるためのいい経験だったのかなと思います。
今、心が病んでいる人には、是非ともトイレ掃除をおすすめしたいです。
『鬱病の薬』になると思います。
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